昨年から半年ほど休場をしていた橋本八段。将棋ファンからは「ハッシー」の愛称で親しまれ、NHK杯等でのファンサービスを忘れないながらも、順位戦A級1期、竜王戦1組10期と一流棋士として活躍していた。

 てっきり何かご病気か何かでの休場だと思っていたのだが、彼が2021年4月2日に「引退届」を将棋連盟に提出し、受理され、正式に橋本八段は引退となった。(一般に、第一線を退く場合は引退ではなく「フリークラス転出」という手段を用いるのだが、彼の判断は「引退」であった)

 彼のtwitterによると、元妻との子供をめぐるトラブルがあり、将棋を指せるような状態ではなくなってしまった、という。

 いち将棋ファンとしては残念な限りなのだが、引退してしまったのだから、私としてはかつての加藤治郎名誉九段のように、観戦記や名解説の分野で、将棋の世界から離れずに、活躍していただきたい。